Raspberry Pi 5を使ってみよう。

2024年12月26日

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イギリスのラズベリーパイ財団により開発さているRaspberry Pi 5 (以下 Raspberry Pi5) に、64bit版のOS(Bookworm)をインストールして、デスクトップPCとして使えるようにします。

センサー、モーターなどの入出力デバイスや、通信デバイスをRaspberry Pi Pico(W)につないで制御するプログラム、Raspberry Pi5のデスクトップアプリ(GUI)の制作に使います。


購入品

Raspberry Pi5にOSをインストールして、デスクトップPCとして使うための機器を用意します。

部 品 名規 格数 量購 入 先
TRASKIT Basic KIT for Raspberry Pi 5ラズベリーパイ5
技適マーク付 RAM 8GB
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Raspberry Pi5 電源 アダプター5.1V 5A 27W USB-C
(Type C)ケーブル
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KIOXIA(キオクシア) microSD64GB UHS-I Class10
(最大読出速度100MB/s)
1Amazon


TRASKIT Basic KIT for Raspberry Pi 5の組立て

Raspberry Pi5 とアルミニウム合金ケース,アクティブクーラーがセットになったものを使い、組立てます。

組立といっても、Raspberry Pi5をパーツショップで売っている普通のケースに入れただけの簡単なものです。しかし、Raspberry Pi5を事故から守るために、なくてはならないアイテムです。

組立て手順と注意

付属の取扱説明書を参考に組立てます。


アクティブクーラーのケーブルをRaspberry Pi5に取り付ける時、Raspberry Pi5側のコネクタのピンが曲がらないように注意してください。



アクティブクーラーの動作確認

ケースのカバーを取り付ける前に、購入したRaspberry Pi5 電源 アダプターを接続すると、数秒後にアクティブクーラーが動作(ファンが回転)します。



確認後、Raspberry Pi5 電源 アダプターを取り外し、カバーを取り付けます。


基本ソフトウェア(OS) のインストール

組立てたRaspberry Pi5に、基本ソフトウェア(OS)をインストールして実際に使えるようにしていきます。

Raspberry Pi5はmicroSDカードにソフトウェアやデータを保存する仕組みになっています。

購入したmicroSDカード(64GB UHS-I Class10)に、基本ソフトウェア(OS)をインストールします。



インストールは次の環境のWindowsパソコンを使って行います。

microSDカードは必要に応じて、付属のアダプタを使ってください。

項 目説 明
OSWindows 11 (64bit)
ブラウザFirefox(バージョン133.0 )
インターネット有線で接続
SDカードリーダー/ライターパソコン本体に内蔵


インストールの手順

用意したmicroSDカードをパソコンのSDHCカードリーダー/ライターにセットします。

基本ソフトウェア(OS)はラズベリーパイ財団のホームページからダウンロードしてインストールします。

以下の手順は2024年12月2日現在の情報です。ラズベリーパイ財団により変更される場合があります。


「imager_1.8.5.exe」ファイルをパソコンのダウンロードなどのフォルダに保存します。


「imager_1.8.5.exe」を実行するとインストールが始まりますので、「Install」をクリックします。


「Run Raspberry Pi Imager」に✔️が入っていることを確認し、「Finish」をクリックします。


「Rasperry PI Imager V1.8.5」が始まりますので、「デバイスを選択」をクリックします。


「Raspberry Pi 5」をクリックします。


「OSを選択」をクリックします。


Recommended(お勧め)である「Raspberry Pi OS(64-bit)」をクリックします。


「ストレージを選択」をクリックします。


先ほどパソコンに取り付けたSDXCカード「SDXC Card –64.1 GB」をクリックします。


「次へ」をクリックします。


「いいえ」をクリックします。


「はい」をクリックします。


書き込みが始まります。


書込み結果の確認が始まります。


「続ける」をクリックします。


「X」をクリックして終了し、SDHCカードをパソコンから取り出します。


microSDカードをパソコンから取り外します。

起動

Raspberry Pi OSをインストールしたmicroSDカードと電源アダプタの他に、キーボード、モニター、マウスをRaspberry Pi5に接続して起動させます。

パスワード設定、一般家庭に広く普及しているWi-Fi(IEEE 802.11規格に準拠した無線LAN)接続などの初期設定を行います。

周辺機器

Raspberry PiはフルHD(解像度1920x1080)に対応しており、接続したモニタの解像度に応じて自動的に設定されます。

モニタはMicroHDMI(typeD)コネクタで接続されますので、対応したケーブルが必要です。

キーボード、マウスは一般的に使用されている有線USB Type-Aで接続できるものであれば問題ありません。

Wi-Fiを利用されている場合は自動的に認識されますので、ネットワーク名(SSID:Service Set Identifier)とパスワードを準備しておく必要があります。

【用意した周辺機器】

項 目説 明
モニタ解像度1920x1080 / 24インチ ディスプレイ
モニタ接続ケーブルMicroHDMI(typeD)⇔ HDMI(typeA)
キーボード日本語89キー配列 / 有線USB Type-A で接続 
マウス有線USB Type-Aで接続
Wi-Fi2.4GHz帯域を使用


取り付け

microSDカードをRaspberry Pi5の裏面のコネクタに取り付けます。



電源アダプタ、モニタ、キーボード、マウスのそれぞれのケーブルを取り付けます。

キーボードとマウスはUSB2.0(黒色)のコネクタに取り付けます。



起動の確認

取り付けが終了したら電源アダプタをコンセントに差し込みます。Raspberry Pi5ボード上の赤のLEDが点灯、緑のLEDが点滅します。

モニタにOSの起動処理のメッセージが表示された後、しばらくしてデスクトップ画面の上に「Welcome to Raspberry Pi Desktop!」のダイアログが表示されれば初回の起動は完了です。


初期設定

「Welcome to the Raspberry Pi Desktop!」ダイアログの「Next」をクリックします。


国と言語、標準時間帯を設定します。国(Country)で「Japan」を選択すると、Language、Timezoneは自動で設定されます。

終了後、「Next」をクリックします。


任意のユーザー名とパスワードを設定します。半角英数字と記号を組み合わせて8文字以上、32文字以下で設定します。入力誤りを防ぐため2回入力します。

終了後、「Next」をクリックします。


見つけ出されたWi-Fiリストの中で、接続するSSIDを選択します。

終了後、「Next」をクリックします。


Wi-Fiのパスワードを設定後、「Next」をクリックします。


使用するブラウザを選択し、「Next」をクリックします。


インターネットへの接続が可能になったので、OSとアプリケーションソフトウェアを最新バージョンに更新することができます。

更新する場合は「Next」をクリックします。

更新の内容によって数十分の時間を要する場合があります。


更新が終了するとダイアログが表示されるので「OK」をクリックします。


今まで設定した内容を反映させるために「Restart」をクリックして再起動させます。


再起動後にデスクトップ画面が表示されれば、初期設定は終了です。

WiFi接続が完了していればアイコンが右上に表示されます。


システムを停止させる場合は、「ラズベリーパイのアイコン」をクリックしてメニューを開き、「ログアウト」をクリックします。


表示された「Shutdown options」ダイアログの「Shutdown」をクリックするとシステムが停止します。


電源OFF/ON

システム停止の処理中は緑のLEDが点滅していますので、緑のLEDが消灯し、赤のLEDが点灯したのを確認した後、電源アダプタをコンセントから引き抜きます。

点灯していた赤いLEDが消灯します。

自動的に電源がOFFにならないので注意が必要です。

電源アダプタをコンセントに差し込み、Raspberry Pi5を起動します。



SSH で遠隔操作

SSH接続が不要の場合はこの項目はスキップしてください。

SSH(Secure SHell)はネットワーク上にある他のコンピュータを暗号技術を利用し、遠隔操作するためのリモート接続の仕様です。

SSHはターミナルを表示させCUI(Character User Interface)での操作を提供します。

Raspberry Pi OSはLinuxベースのOS となっており、比較的簡単にサーバを構築したり管理することができます。

SSH サーバの起動

Raspberry Pi5の「ラズベリーパイのアイコン」をクリックし、ドロップダウンメニューから「設定」をクリックして「Raspberry Piの設定」をクリックします。


「Raspberry Piの設定」画面で「インターフェイス」タブを選択後「SSH」を有効にし「OK」をクリックします。


固定IPアドレスの設定準備


「Raspberry Pi5」は常時使用する機器ではないので、DHCPを使用している場合、再立ち上げの時にIPアドレスが変わる可能性があります。

SSH接続には「Raspberry Pi5 」のIPアドレスを設定する必要があるため、IPアドレスをDHCPによらずに、手動で設定し固定させることとします。

固定IPアドレスの設定には、プライベートネットワークとインターネットの接続点であるWiFiルータ(ゲートウェイ)のIPアドレス。

ネットワーク内の機器を識別するための部分を決定するネットマスク。

ドメイン名とIPアドレスを変換する仕組みを提供するDNS(Domain Name System)サーバのIPアドレス。

そしてRaspberry Pi5に付与するIPアドレスが必要になります。

▶️ WiFiルータのIPアドレスとネットマスクを確認

「LXTerminal」をクリックし、ターミナルを表示させます。


WiFiルータのIPアドレス、ネットマスクを確認するため、netstat -rnコマンドを入力し、「Enterキー」を押します。(-rnの前には半角のスペースを入力します)

WiFiルータのIPアドレス、ネットマスクをメモしておきます。ターミナルは閉じずに、表示させたままにしておきます。


▶️ DNSサーバのIPアドレスを確認

DNSサーバのIPアドレスはresolv.confファイルの内容を確認します。

catコマンドを使用してcat /etc/resolv.confと入力し、「Enterキー」押します。(catの後には半角のスペースを入力します)

DNSサーバのIPアドレスをメモしておきます。確認後、ターミナルを閉じます。


▶️ IPアドレスを選ぶ

設定するIPアドレスは192.168.0.XXXとなりますが、XXXはDHCPサーバの使用するアドレスと重ならないよう、事前にWiFiルータのマニュアルなどを確認して、DHCPサーバが使用するIPアドレスの範囲を調べておく必要があります。

例えばDHCPサーバが使用するIPアドレスの範囲が192.168.0.2~192.168.0.66であれば、先ほど確認したネットマスクが「255.255.255.0」でしたので、手動で設定できる固定IPアドレスは192.168.0.67~192.168.0.254の中から選択することになります。

なお、ネットワークアドレス「192.168.0.0」、ブロードキャストアドレス「192.168.0.255」、ルータのIPアドレス「192.168.0.1」を選択することはできません。


固定IPアドレスの設定

メモしたWiFiルータのIPアドレス、DNSサーバのIPアドレス、そして選択したRaspberry Pi5のIPアドレスをもとに、固定IPアドレスを設定します。

Raspberry Pi5のデスクトップ右上のWiFi接続アイコンをクリックし「高度なオプション」、「接続を編集する…」を順次クリックします。


「初期設定」で設定したSSIDを選択し、設定アイコンをクリックします。


「IPv4設定」タブ設定し、Methodを「手動」にします。

「ADD」ボタンをクリックすると、アドレスが入力状態になりますので、「アドレス:選択したRaspberry Pi5のIPアドレス」、「 ネットマスク:確認したネットマスク」、「 ゲートウェイ: ルータのIPアドレス」を入力します。

DNSサーバー(V)はメモしたDNSサーバのIPアドレスを入力します。

「Require IPv4 addressing for this connection to complete」を✔️し、「保存」をクリックします。


「X」をクリックし終了します。


固定IPアドレスの確認

設定した固定IPアドレスの反映と確認のため、Raspberry Pi5を再起動します。

Raspberry Pi5の「ラズベリーパイのアイコン」をクリックしてメニューを開き、「ログアウト」をクリックします。


表示された「Shutdown options」ダイアログの「Reboot」をクリックするとシステムが再起動します。


再起動後、「LXTerminal」をクリックし、Raspberry Pi5のネットワーク状況を確認するため、ifconfigコマンドを入力し、「Enterキー」を押します。


設定したWiFi(wlan0)上のIPアドレス「192.168.0.XXX」が表示されれば、固定IPアドレスの設定は終了です。

確認後、ターミナルを閉じます。

SSHクライアントの導入(Windowsパソコンで操作)

リモートログオンクライアントの「Tera Term」プログラムを導入して、WinsdowsからRaspberry Pi5をコマンド入力で操作できるようにします。

窓の杜から無償で提供されている「Tera Term」のダウンロードページを開きます。

「Tera Term(V5系統)」をクリックします。


任意のフォルダを選択し「保存」をクリックして、保存したファイルを実行します。


「日本語」を選択し、「OK」をクリックします。


使用許諾の「同意する」に✔️を入れ、「次へ」をクリックします。


「次へ」をクリックします。


標準インストールを選択し、「次へ」をクリックします。


日本語を選択し、「次へ」をクリックします。


「次へ」をクリックします。


「次へ」をクリックします。


「インストール」をクリックします。


「完了」をクリックします。


デスクトップ上に作られた「Tera Term」のアイコンをダブルクリックします。


Raspberry Pi5のIPアドレスを「ホスト」に入力し、「SSH」を選択後、SSHバージョンを「SSH2」に設定し「OK」をクリックします。


このホストをKnown hostsリストに追加する(A)に✔️を入れ、「続行」をクリックします。


「初期設定」で設定したユーザー名とパスワードを設定します。

「Tera Term」を実行している間、パスワードを一時的に保存しておきたい場合は「パスワードをメモリ上に記憶する」に✔️を入れます。

設定終了後、「OK」をクリックします。


WindowsからRaspberry Pi5にSSH接続ができるようになります。


確認後、「exit」を入力して「Tera Term」を終了します。


VNCで遠隔操作

VNC接続が不要の場合はこの項目はスキップしてください。

VNC(Virtual Network Computing)はネットワーク上にある他のコンピュータを遠隔操作するためのリモート接続の仕様です。

Raspberry Pi5のVNCサーバを起動させるとデスクトップ画面がWinsdowsのデスクトップ上にそのまま表示され、Winsdowsに接続されているキーボードやマウスでRaspberry Pi5が操作できるようになります。

RealVNC社が無償で提供している「VNC Viewer」をWindowsパソコンにインストールして、遠隔操作をできるようにします。

RealVNCを今回インストールした「Raspbian OS Bookworm」上で動作させるためには、Wayland (ディスプレイ サーバとクライアント間の通信方法を記述した通信プロトコル)をアップデートする必要があります。


VNC サーバの起動

VNCサーバの起動は、先ほど導入したSSHクライアントからコマンドを入力して実行します。

▶️ パッケージの更新

「Tera Term」を起動し、sudo apt update及びsudo apt upgradeコマンドを入力し、それぞれ「Enterキー」を押します。


▶️ Wayland の更新

Raspberry Piの設定画面で、Wayland の更新を行います

sudo raspi-config コマンドを入力後、「Enterキー」を押し、Raspberry Piの設定画面を表示します。

Advanced Optionsを選択し、「Enterキー」を押します


Waylandを選択し、「Enterキー」を押します。


W1 X11 Openbox window manager with X11 backendを選択後 、了解を選択します。


了解を選択します。


Finishを選択します。


はいを選択し、再起動します。


▶️ VNCの解像度を設定

VNCで使用しているモニタは解像度が1920X1080ピクセルとなっているため、同じアスペクト比16:9の解像度に変更します。

16:9のアスペクト比の解像度は、1280X720ピクセルと1600X900ピクセルの2種類があるため、1600X900ピクセルに設定することとします。


/boot/firmware/cmdline.txtファイルの末尾に、video=HDMI-A-1:1600x900@60Dを追加します。

「Tera Term」を起動し、sudo nano /boot/firmware/cmdline.txtコマンドを入力し「Enterキー」を押します。


nanoエディタが起動し、/boot/firmware/cmdline.txtファイルの内容が表示されますので、末尾に半角スペースvideo=HDMI-A-1:1600x900@60Dを追加します。



「Ctrl + o」を入力後、「Enter」キーを押して書込みを行い、「Ctrl + x」で終了します。

▶️ VNCイネーブル

VNCを有効にします。

sudo raspi-config コマンドを入力後、「Enterキー」を押し、Raspberry Piの設定画面を表示します。

Interface Optionsを選択し、「Enterキー」を押します。


VNCを選択します。


はいを選択します。


了解を選択します。


Finishを選択します。


▶️ システムの再起動

設定の反映と確認のため、sudo shutdown -h nowコマンドを入力後、「Enterキー」を押し、Raspberry Pi5をシャットダウンします。


赤LEDが点灯後、電源アダプタをコンセントから引き抜き、「Raspberry Pi5」のモニタ、キーボード、マウスを取り外し電源を入れ起動します。


VNCクライアントの導入

「VNC Viewer」プログラムを導入して、WinsdowsのデスクトップにRaspberry Pi5のデスクトップを表示させ、操作できるようにします。

RealVNC社が無償で提供している「VNC Viewer」のダウンロードページを開きます。

「Windows」を選択し、「Download RealVNC Viewer」をクリックします。


任意のフォルダを選択し「保存」をクリックして、保存したファイルを実行します。


日本語には対応していないので「English」を選択し、「OK」をクリックします。



「Next」をクリックします。


「I accept the terms in the License Agreement」に✔️を入れ、「Next」をクリックします。


「Next」をクリックします。


「Install」をクリックします。


プログラムのインストールが始まります。


インストールが終了したら、「Finish」をクリックします。


「プログラムとファイル検索」機能を使ってVNCを検索して「VNC Viewer」を起動し、先に設定したRaspberry Pi5の固定IPアドレスを入力し、「Enter」キーを押します


「Continue」をクリックします。


「初期設定」で設定したユーザー名とパスワードを設定します。

次回接続した時パスワードの入力を省略したい場合は「Remember password」に✔️を入れて記憶させておきます。

設定終了後、「OK」をクリックします。



WindowsのデスクトップにRaspberry Pi5のデスクトップが表示され、操作ができるようになります。


デスクトップの右上に、VNCサーバが起動していることを示す「VNCアイコン」が表示されます。



再起動後の解像度は1078x768になっていますので、1600x900に変更します。

「ラズベリーパイのアイコン」をクリックし、ドロップダウンメニューから「設定」をクリックして「Screen Configuration」をクリックします。



「Screen Configuration」ダイアログが表示されますので、「Screens」⇒「HDMI-1」⇒「解像度」のドロップダウンリストをクリックし、最終的に「1600x900」をクリックします。



「Apply」をクリックします。



設定の更新を確認されますので、「OK」をクリックします。



「Close」をクリックして、「Screen Configuration」を終了します。


システムを再起動させる場合は、「ラズベリーパイのアイコン」をクリックしてメニューを開き、「ログアウト」をクリックします。


表示された「Shutdown options」ダイアログの「Reboot」をクリックするとシステムが再起動します。


再起動後、解像度が1600x900になっていることを確認します。


Chromiumブラウザの応答速度

OSインストール直後の、Chromiumブラウザの応答速度が遅いことがあります。

/boot/firmware/cmdline.txtファイルの末尾に、半角スペースvideo=HDMI-A-1:1600x900@60Dを追加したことで、Chromiumブラウザの応答速度が改善されます。

Chromiumブラウザを起動し、Youtube等の任意のサイトを表示した時、比較的スムーズに表示されることを確認します。


Chromiumブラウザの日本語化等の設定については、ブラウザのヘルプを参照してください。


SFTP でファイル転送

SFTP接続が不要の場合は、この項目はスキップしてください。

SFTP(SSH File Transfer Protocol)は、SSH(Secure SHell)を介してファイル転送を行うプロトコルです。

SSH サーバは既に起動しているので、Raspberry Pi5側の操作は不要です。

Windows側にクライアントソフトをインストールして、Raspberry Pi5とWindows間でのファイル転送が行えるようにします。


SFTP クライアントの導入

SCP/SFTP/FTPS対応のFTP クライアント である「WinSCP」プログラムを導入して、WinsdowsとRaspberry Pi5間でファイル転送を行えるようにします。

WinSCPの公式サイトのダウンロードページ を開きます。

「DOWNLOADSWINSCP XX.XX.X (XX MB)」をクリックします。



任意のフォルダを選択し「保存」をクリックして、保存したファイルを実行します。


「すべてのユーザー用にインストール(A)(推奨)」をクリックします。


「許諾」をクリックします。


「標準的なインストール(T)(推奨)」を選択し、「次へ」をクリックします。


「コマンダー(C)」を選択し「次へ」をクリックします。


「インストール」をクリックします。


「完了」をクリックします。


表示された「ログインダイアログ」に下表の情報を設定します。

項 目設 定
転送プロトコルSFTP
ホスト名Raspberry Pi5のIPアドレス
ポート番号22
ユーザ名「初期設定」で設定したユーザー名
パスワード「初期設定」で設定したパスワード



警告が出る場合は「はい」をクリックします。


WinsdowsとRaspberry Pi5間で、ファイル転送が行えるようになります。


WinSCP を終了させると、「セッションXXXX を切断しワークスペースを保存せずにアプリケーションを終了しますか?」のダイアログが表示されますので、「いいえ」をクリックします。


「ワークスペースに名前を付けて保存」のダイアログが表示されますので、任意の名前を入力し、デフォルトの✔️のままで「OK」をクリックします。


デスクトップ設定

自分好みのデスクトップの外観や日本語入力、ターミナルとテキストエディタのスタイルを設定します。

外観の設定(例)

Raspberry Pi5のデスクトップの「背景色」、「タスクバー」、「システムフォント」を設定します。

「ラズベリーパイのアイコン」をクリックするとドロップダウンメニューが開きます。

「設定」をクリックしてメニュー開き「外観の設定」をクリックします。


「外観の設定」ダイアログが表示されますので「デスクトップ」を選択し、次のように設定します。


項 目設 定
レイアウト画像なし
濃い緑(#082B07 )
文字色白(#FFFFFF)


設定終了後、「タスクバー」を選択し、サイズを小(16X16)に設定します。


設定終了後、「システム」を選択し、フォントをNoto Mono Regular 10に設定し、終了後「OK」をクリックします。


設定した「画面の背景色」、「タスクバー」、「システムフォント」が変更されたことを確認します。


LXTerminalの設定

「LXTerminal」 のスタイルを自分の好みに合わせて設定します。

「ラズベリーパイのアイコン」をクリックするとドロップダウンメニューが開きますので、「アクセサリ」をクリックしてメニューを開きます。

「LXTerminal」をクリックします。


「LXTerminal」の「編集」をクリックするとドロップダウンメニューが開きますので「設定」をクリックします。


「LXTerminal」ダイアログが開きますので「スタイル」選択し「端末のフォント」をクリックます。


「フォントの選択」ダイアログが表示されますので、端末のフォントを「Noto Mono Regular」、サイズを「 11」に設定し「選択」をクリックします。


背景色と前景色をクリックして、次のように変更します。

項 目設 定
背景色白(#FFFFFF)
前景色黒(#000000)



設定後、「OK」をクリックしダイアログを閉じます。


「LXTerminal」のフォントが指定したフォントに変更されたことを確認します。

確認後、「X」をクリックして「 LXTerminal 」を終了します。


Mousepad の設定

「Mousepad 」のスタイルを自分の好みに合わせて設定します。

「ラズベリーパイのアイコン」をクリックするとドロップダウンメニューが開きますので、「アクセサリ」をクリックしてメニューを開きます。

「Mousepad」をクリックすると、デキストエディタのMousepadが起動します。


「表示」をクリックするとドロップダウンメニューが開きますので「フォントを選択」をクリックします。


「フォントを選択する」ダイアログを開きますので、フォントを「Noto Mono Regular」にサイズを「11」に設定し、設定後、「選択」をクリックしダイアログを閉じます。


任意の文字列を入力し、確認後、「X」をクリックして「 Mousepad 」を終了します。


ルックアンドフィール設定

「LXTerminal」を起動し、プロンプト(XX@raspberrypi:~$)表示後、lxappearanceを入力し、「Enterキー」を押します。

「ルックアンドフィール設定します」ダイアログが表示されますので、ウィジェットを「PiXflat」から「ClearLooks」に変更した後、「適用」をクリックします。


ウィジェット設定後、ウィンドウ境界を選択し、「PiXflat」から「ClearLooks」に変更した後、「適用」、「閉じる」をクリックします。


「LxTerminal」を終了します。


セキュリティ対策

rootユーザへの直接ログイン拒否と、sudoコマンド実行時のパスワード要求を設定します。

rootユーザーへ直接ログイン拒否

rootユーザーに直接ログインできない設定を行います。

「LXTerminal」を起動し、sudo passwd -l rootを入力後、「Enter」キーを押します。


sudoコマンド実行時のパスワード要求

初期状態ではsudoコマンド実行時、パスワードは不要ですが、設定によりパスワードを要求させることができます。

▶️ 現在の設定確認と変更

「LXTerminal」を起動し、sudo cat /etc/sudoers.d/010_pi-nopasswd を入力後、「Enter」キーを押します。


現在の設定状態は初期設定で指定したユーザー(xxxxx)は、パスワード不要になっています。

xxxxx ALL=(ALL) NOPASSWD: ALL

「LXTerminal」を起動し、sudo nano /etc/sudoers.d/010_pi-nopasswd を入力後、「Enter」キーを押します。

xxxxx ALL=(ALL) NOPASSWD: ALLに、「#」を追加してコメントアウトします。

「010_pi-nopasswd」ファイルが読み取り専用になっている場合は、cd /etc/sudoers.d/を入力後、「Enter」キーを押しフォルダを変更します。

次にsudo chmod 644 ./010_pi-nopasswd入力後、「Enter」キーを押し書込みを許可します。



「Ctrl + o」を入力後、「Enter」キーを押して書込みを行い、「Ctrl + x」で終了します。

▶️ 設定変更後の確認

「LXTerminal」を起動し、sudo cat /etc/sudoers.d/010_pi-nopasswd を入力し、「Enter」キーを押します。

パスワード入力を要求されます。


「LxTerminal」を終了します。


ソフトウェアのアップデートとアップグレード

「apt」コマンドでソフトウェアのアップデート(パッケージリストの更新)とアップグレードを行います。

パッケージリストの更新

「LXTerminal」を起動し、sudo apt updateを入力し、「Enter」キーを押します。


「LxTerminal」を終了します。

アップグレード

「LXTerminal」を起動し、sudo apt full-upgrade -yを入力し、「Enter」キーを押します。

更新の内容によって数十分の時間を要する場合があります。


「LxTerminal」を終了します。

LXTerminalから電源OFF

「LXTerminal」を起動し、sudo shutdown -h nowを入力し、「Enter」キーを押します。


システム停止の処理中は緑のLEDが点滅していますので、緑のLEDが消灯し、赤のLEDが点灯したのを確認した後、電源アダプタをコンセントから引き抜きます。

点灯していた赤いLEDが消灯します。

自動的に電源がOFFにならないので注意が必要です。