「パッシブブザーでメロディーを奏でよう。」では、シールド経由でmicro:bitに接続したパッシブブザーを「Microsoft MakeCode for micro:bit」(以下 MakeCode)で、単純な音を鳴らしたり、メロディーを奏でたりするプログラムを作成します。
はじめに
「micro:bitとキットでマイコン制御」では、micro:bit V2(以下 micro:bit)と市販のセンサーキットの「KEYESTUDIO 37センサースターターキット micro:bit V2付」(以下 キット)を使ってマイコン制御の基本を実習します。
実習はkeyestudio.comが投稿しているwiki(KS0361(KS0365) keyestudio 37 in 1 Starter Kit for BBC micro:bit)を二次利用して行います。
ライセンス
図やソースコード(ブロック)等、すべての内容はCC BY-SA 4.0ライセンスに従います。
実習準備
実習に必要な機器とキットの部品を準備します。
機器
「micro:bitとキットでマイコン制御:micro:bitをMakeCodeで使ってみよう。」記事で書きましたmicro:bitと、MakeCodeをインストールしたWindows11搭載のパソコンを準備します。
部品
「アクティブブザーを鳴らしてみよう。」記事で紹介したアクティブブザーは発振源を内蔵しているため、直流電圧を加えることで音が鳴りました。
一方、パッシブブザーにはそのような発振源がないため、直流信号では鳴らすことができませんが、代わりに、異なる周波数の矩形波(パルス)を加えて音程を変化させ、メロディーを奏でることができます。
パッシブブザーをMicro bit Sensor Shield V2(以下 シールド)にワイヤーで接続して使います。
▶️パッシブブザーモジュール
パッシブブザーモジュールには3本のピンが用意されており、「Gまたは-」ピンはシールドのグランド(GND)に、「Vまたは+」ピンはシールドの電源(VCC 3.3-5V)に、Sピンにはシールドの信号を接続します。
Sピンに周波数の異なる矩形波(パルス)を加えることで、メロディーを鳴らすことができます。

▶️ジャンパーワイヤー(メスーメス) 20cm
40本が一束になっていますので、接続する本数だけ分けて使います。

配線
配線のためのジャンパーワイヤーは、必要な本数を分けてください。
配線するときは、micro;bitのUSBケーブルを取り外して行ってください。
配線図
パッシブブザーモジュールとシールドをジャンパーワイヤーで接続します。

配線リスト
パッシブブザーモジュール | シールド | 備 考 |
Gまたは-ピン | G-2ピン | |
Vまたは+ピン | V1-1ピン | |
Sピン | S-0ピン |
パッシブブザーモジュールのSピンは、シールドのS-0ピン以外のSピンには、接続しないでください。

プロジェクト【1】
「パッシブブザーでメロディーを奏でよう。プロジェクト【1】」は、シールドに接続したパッシブブザーに、2ms周期の矩形波(パルス)を加えて、単純な音を鳴らすプロジェクトです。
プロジェクト【1】の作成
配線したmicro:bitにUSBケーブルを取り付け、MakeCodeを起動します。
「新しいプロジェクト」をクリックして、プロジェクト(mb006-PassiveBuzzer-1)を作成します。
keyestudioより「microbit-Project-17_Play-Music-1.hex」として公開されているプロジェクトを参考に作成しています。
プロジェクトの作成手順やブロックの配置方法については、こちらを参考にしてください。


説明番号 | 説 明 |
(1) | 周期2msの矩形波(パルス)を作ります。 |
(2) | (1)を80回繰り返します。 |
(3) | (2)が終了した後、80回繰り返すカウンタを0にセットし、100msの間停止します。停止後、(1)~(3)を繰返します。 |
プロジェクト【1】をmicro:bitへ転送
作成したプロジェクト【1】をmicro:bitに転送して、実行できるようにします。
転送方法はこちらを参考にしてください。
コピーが完了すると、プログラムが起動し、パッシブブザーが「ビービー」と繰り返し鳴ります。
プロジェクト【2】
「パッシブブザーでメロディーを奏でよう。プロジェクト【2】」は、シールドに接続したパッシブブザーが、チャルメラのメロディーを奏でるプログラムです。
プロジェクト【2】の作成
配線したmicro:bitにUSBケーブルを取り付け、MakeCodeを起動します。
「新しいプロジェクト」をクリックして、プロジェクト(mb006-PassiveBuzzer-2)を作成します。
keyestudioより「microbit-Project-17_Play-Music-2 hex」として公開されているプロジェクトを参考に作成しています。
このプロジェクトは「歓喜の歌」を奏でます。
プロジェクトの作成手順やブロックの配置方法については、こちらを参考にしてください。

プロジェクト【2】をmicro:bitへ転送
作成したプロジェクト【2】をmicro:bitに転送して、実行できるようにします。
転送方法はこちらを参考にしてください。
コピーが完了すると、プログラムが起動し、パッシブブザーが「チャルメラ」を奏でます。
まとめ
シールドに接続したパッシブブザーに矩形波(パルス)を加えて、単純な音を鳴らしたり、メロディーを奏でるプロジェクトをMakeCodeで作成しました。